は行

パーキンソン病

中脳の黒質神経細胞が徐々に減少するため黒質で産生される神経伝達物質のドーパミンが減少し、運動の制御機構である黒質線条体系が働かなくなり、パーキンソン症状がおこります。(黒質変性の原因はまだわかっていません。)

主な症状に、動作緩慢(無動)、手足のふるえ(安静時振戦)、筋肉のこわばり(筋固縮)が挙げられます。

他に特徴的な例としては、仮面様顔貌、発語障害(小声、どもる)、書字困難、手の細かい運動の障害、精神症状(反応が遅い、うつ状態)、歩行障害(こきざみ歩行、前かがみ、突進歩行、すくみ足、腕振りの消失)、姿勢反射障害(姿勢バランスが崩れた時によろめいたり、こけたりする)、自律神経症状(便秘、たちくらみ:起立性低血圧)等の症状も見られます。

簡便な病期診断として、5段階の病期分類があります。(Hoehn-Yahr分類)

治療方針を立てるとき、公費負担の申請をするときに必要な分類です。
ヤールの分類で3度以上になると、医療費の補助が受けられます。

1度・・・症状が片方の手足のみの状態で日常生活への影響はまだ極めて軽微。

2度・・・症状が両方の手足にみられるが、まだ障害は軽く、日常生活は多少の不自由はあっても従来通り可能であり、歩行障害はないかあっても軽微である。

3度・・・症状が両方の手足にみられ、典型的な前屈姿勢、小刻み歩行がみられる。日常生活は自立しているが、職種の変更などかなりの制約をうけている。

4度・・・両方の手足に強い症状があり、歩行は自力でえは不可能であるが、支えてもらえば可能である。日常生活でもかなりの介助を要する。

5度・・・ベッドまたは車椅子の生活で、ほとんど寝たきり。全面的介助を要する。

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