さ行
褥瘡(ジョクソウ)・床ずれ
皮膚の表面には毛細血管が走っていて、その血流によって皮膚には栄養が与えられています。
体の一部に持続的に力がかかると、表面を走る毛細血管が圧迫され、皮膚への血流が乏しくなり、その部分の皮膚が死んでしまいます。この状態を虚血性壊死とい います。このように、体の一定の場所に、一定時間以上、一定以上の圧力が加わって皮膚が虚血性壊死に陥ったのが褥瘡です。
褥瘡のほとん どは、寝たきり状態の人に起こります。健康な人は寝ているときでも、体の一部分に持続的に圧力がかかると、知覚神経により虚血を感じ、知らず知らずのうち に寝返りをうっています。しかし、寝たきりの人は自分で体位を変えることができないため、同じ場所にずっと体重がかかり、骨の出っ張っているような部位に 褥瘡が生じてしまうのです。
また、加齢によって皮膚が薄くなっていたり、栄養状態が悪かったり、糖尿病などの持病により、感染に対する抵抗力が落ちていることも、褥瘡が発生する要因になります。